採用代行(RPO)選定ガイド|メリットとおすすめの選び方を解説!
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労働人口の減少と人材獲得競争の激化により、従来の採用手法では限界を感じている企業が急増しています。さらに近年では、ダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティングなど、採用手法が多様化し、それぞれに専門的な知識とスキルが求められるようになりました。しかし、多くの企業では限られた人事リソースの中で、これらすべての手法を効果的に運用することは困難な状況となっています。このような背景から、採用業務の一部または全部をアウトソーシングする「採用代行(RPO)」が注目を集めています。
本記事では、採用代行の基本やメリット・失敗しない選び方まで、採用担当者が知っておくべき情報を解説。自社の採用力向上と優秀な人材確保の実現に向けて、ぜひ最後までお読みください!
採用代行(RPO)とは?
採用代行とは、企業の採用業務の一部または全部を専門的な知識と豊富な経験を持つ外部の会社に委託するアウトソーシングサービスです。業務範囲は幅広く、求人票の作成・掲載、スカウトメール送付、応募受付、書類選考、面接日程調整、内定者フォローなど、「リクルーター」として採用担当が担うすべての業務を一括して代行することも可能です。また、「アシスタント」として面接や日程調整など、企業のニーズに応じた特定の業務のみを部分的に担当することもできるため、柔軟な活用が可能となっています。
このように、採用代行を活用することで業務負荷を軽減しつつ、専門家の知見を生かして効率的かつ質の高い採用が実現できるようになります。
採用代行(RPO)の導入メリット
採用代行を導入すると、企業にとって様々なメリットが生まれます。
ここでは、主に4つのメリットを紹介します!
採用担当者の負担が減る
採用代行を活用すると、求人サイトへの掲載作業、応募者からの問い合わせ対応、面接日程の調整といった時間のかかる業務を外部に委託できます。これにより採用担当者は、採用戦略の立案や見直し、社内の採用フローの改善、会社の魅力を伝える採用ブランディング、内定者との関係構築など、企業の将来的な採用力アップにつながる業務に集中できるようになります。
採用プロセスの効率化
採用のプロフェッショナルである採用代行が業務を担当することで、採用プロセス全体の効率化が図られます。応募者管理システムの活用や選考フローの最適化により、従来数ヶ月かかっていた採用プロセスを大幅に短縮することが可能になります。
さらに、同時に複数のポジションの採用活動を並行して進めることができるため、「営業担当を2名、エンジニアを3名、事務スタッフを1名」といった複数職種の採用を効率的に進めることができます。これにより、事業拡大のタイミングに合わせて必要な人材を迅速に確保することが可能となり、企業の成長スピードに合わせた迅速な人材確保が実現できます。
採用活動の品質向上と優秀な人材へのアプローチ拡大
採用のプロが持つ豊富な経験とノウハウを活用することで、求人票の効果的な作成や最適な媒体選定が可能になり、自社で作成していた求人票では届かなかった優秀な候補者にも効果的にアプローチできるようになります。
また採用代行会社は、これまで数多くの企業の採用支援を行ってきた中で、どのような取り組みが成果につながるのか、また逆にどのような失敗パターンを避けるべきかを豊富に知っています。さらに、採用市場の最新動向や求職者の行動変化についても常にアンテナを張っているため、今の時代に合った効果的な採用手法を提案してくれます。
採用ノウハウの蓄積と組織の採用力向上
採用代行会社を、単なる外注先ではなく採用担当者と伴走するパートナーとして活用すると、ノウハウの蓄積が可能になります。特に採用経験が浅い担当者であっても、採用代行会社との定期的な振り返りミーティングや日常的なやり取りを通じて、「なぜこの求人広告が効果的だったのか」「どのような選考プロセスが候補者に好印象を与えるのか」といった具体的な採用ノウハウを共有してくれるため、社内の採用担当者のスキルが段階的に向上していくでしょう。
失敗しない採用代行(RPO)サービスの選び方5選
企業の採用担当者が「失敗しない」採用代行会社を見極めるためには、以下の5つの視点で比較・検討することが重要です。
1.委託したい業務に対応しているか
採用代行会社によって、強みと対応可能な範囲には差があります。例えば、求人票の作成や応募者のスクリーニングだけを得意とする会社もあれば、面接代行から内定フォローに至るまで、選考全体を幅広くサポートする会社もあります。この違いは、委託しても期待した支援が受けられないという“ミスマッチ”を生む可能性があるため、初期段階での確認が大切になります。
チェックポイント
◾️業務範囲の明確化
求人票作成、スクリーニング、面接調整、内定フォローなど、自社が外部に依頼したい業務を具体的に洗い出す。
◾️対応可否の確認
各業務において「対応可能か」「経験実績はあるか」を確認する。
2. プランのカスタマイズ性・柔軟性
採用代行会社を選ぶうえで、「プランのカスタマイズ性・柔軟性」は重要なポイントです。企業によって採用目的やターゲット層はさまざまであり、それに伴い必要な支援内容も異なってくるためです。例えば、新卒採用では説明会の運営やエントリー対応が中心になる一方、中途採用ではスピーディーなスクリーニングや面接調整が重視されることがあります。
こうした状況に対して、あらかじめ決められたフルパッケージ型のサービスでは、実際には不要な業務まで含まれてしまい、コストや業務の無駄が発生する可能性があります。自社で対応できる部分がある場合は、「必要な業務だけを委託できる柔軟なプラン設計」が理想となります。そのため、サービスを選定する際には、提供されるプランが一括のフルパッケージなのか、それとも業務ごとに細かく選択・調整できる柔軟な形式なのかを確認しましょう。必要な部分だけを任せられるサービスであれば、費用を最適化しながらより効率的な採用活動を実現できます。
チェックポイント
◾️プラン設計の柔軟性の有無
フルパッケージ型サービスだけはなく、求人広告の掲載代行だけ、スクリーニングのみなど、必要な部分だけを自由に組み合わせられるかどうかを確認する。
◾️対応範囲のカスタマイズ可否
採用ターゲットやフェーズ(新卒・中途など)によって必要な支援は異なるため、状況に応じて、柔軟に対応業務や支援内容を調整できるかを事前にすり合わせておくことが大切。
3. 実績と専門性
採用活動は業界や職種、採用規模によって求められるノウハウが異なるため、採用代行会社の「実績」と「専門性」も重要な判断材料になります。例えば、エンジニアやIT人材の採用は専門用語への理解や技術スキルを見極める視点が求められますし、新卒採用では会社説明会の運営や学生とのコミュニケーションが大切になります。さらに、大量採用や短期集中採用の場合は、スピード感や同時並行での調整力が問われることもあります。
このように、業界特性や採用ジャンルに対する理解と経験があるかどうかは採用成功に直結するため、実績が豊富な会社であれば業務の進行もスムーズですし、さまざまな状況に対応できる対応力を備えているので安心して任せられるでしょう。
チェックポイント
◾️業界・職種の適合性
自社と同じ業界や、採用対象となる職種(例:営業職、エンジニア、製造職など)での支援実績があるかを確認する。
◾️これまでの具体的な支援事例
過去の支援内容や成果が明示された事例紹介(成功例・課題解決例など)があるかを確認し、再現性の高さを見極める。
4. コミュニケーション体制・支援体制
採用代行を効果的に活用するには、「連携体制」がどれだけ構築されているかも確認しましょう。採用業務は日々状況が変化しやすく、情報共有が不十分なまま進めてしまうと、選考プロセスにズレが生じたり、候補者対応に齟齬が生まれるリスクがあります。特に注意したいのは、業務の進行状況が外から見えにくくなることです。委託先で何がどこまで行われているのかが不透明になってしまうと、コストに見合った成果が出ているのかを判断することも難しくなります。また、双方の認識にギャップが生じたまま進行してしまうと、採用活動自体がうまくいかなくなる恐れもあります。
このようなトラブルを防ぐには、日常的な情報共有とイレギュラーな対応が発生したときにすぐに報告・相談があり、柔軟に対応できる体制が整っているかどうかは、信頼できるパートナーを見極めるポイントになります。採用代行会社を“委託先”としてではなく、“伴走者”として共にゴールを目指せるかどうかを意識しましょう。
また、専任の担当者がつくかどうかも重要です。毎回担当者が変わると、企業の状況や採用方針の共有に手間がかかり、スムーズな連携が難しくなります。継続して対応してくれる専任担当者がつくことで、企業理解が深まり、方針のすり合わせやフィードバックの反映もスピーディに行えるようになります。
チェックポイント
◾️定期的な打ち合わせの仕組みがあるか
週次・月次など、進捗をこまめに確認できる定例ミーティングが実施されているかを確認する。
◾️報告・共有のルールが明確か
小さな変化やトラブルにも迅速に対応できるよう、報告フローやフィードバックのルールが整備されているかをチェックする。
◾️専任の担当者がつくかどうか
毎回連絡相手が変わる体制ではなく、継続して関わってくれる専任担当者がいることで、企業理解が深まり、意思疎通もスムーズになる。
5. 費用対効果と料金体系
採用代行の導入に際しては、「支払うコストに見合った効果が得られているか」を慎重に見極める必要があります。価格だけで判断してしまうと、「必要な業務が含まれていなかった」「追加費用が思ったよりかかった」といった事態に陥ることもあります。例えば、月額費用が安価に見えても、実際には面接調整や候補者とのやり取りといった主要業務がオプション扱いとなっており、追加料金が発生するケースもあるかもしれません。そのため、求人票作成、スクリーニング、面接調整、内定フォローといった希望する支援内容が基本料金にどの程度含まれているのかを明確にしておくことで、費用対効果を正しく判断できます。
料金体系は主に次の3つで構成されています。
- 月額固定制:毎月一定料金のため予算の見通しが立てやすい
- 従量課金制:依頼した業務やサービスの量に応じて料金が発生する柔軟な方式
- 成果報酬型:採用成功時に成果に応じた報酬を支払う方式
チェックポイント
◾️料金体系の種類と構成
月額固定・成果報酬・従量課金かを事前に確認。採用人数・期間に応じて、どの料金体系が自社にとって無理がないかを検討する。
◾️提供サービスと価格の整合性
「月額◯万円でどこまで対応可能か」を具体的に確認。求人広告・選考支援・面接代行など、希望する支援内容が料金に含まれているかを照らし合わせて見極める。
採用代行(RPO)で実績多数!部分委託も可能な『ねこのて』にお任せください
株式会社ねこのては、採用に関わる業務をトータルで支えるプロフェッショナルカンパニーです。採用代行業務を丸ごとおまかせいただくことはもちろん、日程調整業務やスカウトメール送付など、採用担当者様の工数がかかる一部分の対応も柔軟に承っています。
採用活動の効率を高めつつ、戦略的な業務や候補者とのコミュニケーションに集中したい採用担当者様は、是非ねこのてにご相談ください。貴社の採用体制に合わせた最適なご支援プランをご提案いたします。
まとめ
本記事では、採用代行のメリットや選定時のポイントについて詳しく解説しました。採用代行を利用すると、自社のリソース不足を解消できるだけでなく、採用の専門性向上やスピードアップ、さらには採用活動全体の品質向上も期待できます。一方で、自社にとって最適なサービスを選ぶには、「委託したい業務範囲」「プランの柔軟性」「実績・専門性」「コミュニケーション体制」「費用対効果」など、多角的な視点で見極めることが大切です。
「優秀な人材に出会えない」「採用業務に追われて戦略的な取り組みができない」といった課題を抱えている企業様は、採用力強化の有効な手段として採用代行サービスの活用をぜひご検討ください。