スカウト検索条件の効果的な設定方法!採用効率がアップするプロの検索テクニックとは?
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企業から求職者に直接メッセージを送るスカウトメールは有力な手段ですが、「毎日スカウトを送っているのに良い候補者に出会えない」「検索条件の設定が難しく成果が出ない」と悩む採用担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、膨大な候補者データベースから、自社にマッチする優秀な人材を見つけるための検索条件の設定やテクニックを解説!検索条件の設計を見直し、スカウト返信率アップに繋げたい方はぜひ参考にしてください!
検索条件の基本理解
求人媒体で候補者を検索する際、まず「検索条件とは何か」、そして「その役割」を正しく理解することが重要です。検索条件とは、大量の候補者が登録されているデータベースの中から、必要な人材を効率よく絞り込むための「質問項目」といえます。検索エンジンで情報を調べるときを想像してみてください。自分が求めている答えにたどり着くためには、逆算的に考え、適切なキーワードを入力する必要があります。スカウト検索も同様で、「どのような条件で検索すれば理想の人材を見つけられるか」という視点で考えることが求められます。
例えば、「エンジニア」とだけ入力すると膨大な候補者がヒットしますが、「Javaエンジニア」「開発経験3年以上」など、より具体的な条件を設定すれば、より自社のニーズにマッチした候補者に絞り込めます。
このように検索条件は、「大量の候補者の中から理想の人材を見つけ出すフィルター」であり、適切な「質問づくり」ができれば検索結果の精度が高まります。
効果的な検索条件設定のコツとテクニック
検索条件は、初めから幅広く設定するのではなく、まずは求める条件で絞り込み、その後状況に応じて徐々に緩和することが重要です。ここでは、検索条件の設定やピンポイントで絞った条件から段階的に対象範囲を広げていく具体的な方法を解説します!
採用ターゲットは『企業の解決したい課題』から考える
そもそも採用活動は、単に人材を確保するための作業ではなく、企業が抱える課題や目標を解決・達成するための手段です。そのため、「どのような人材が必要か」を考える際には、その人に何を任せたいのか、どのような課題をクリアしてほしいのかを明確にすることが不可欠です。検索条件の設定も、こうした目的意識に基づいて設計する必要があります。
まずは、採用の背景にある「解決したい課題」から逆算し、「どんな人材を採用したいのか」や「必須条件・歓迎条件」など、ターゲットとなる人物像をしっかりと洗い出しましょう。
例として、以下のようなケースを想定してターゲット像を明確にしていきましょう!
①採用したいポジション
「新規事業の立ち上げを担う法人営業(勤務地:東京)」
AI領域における新規プロダクトの拡販をミッションとする新設ポジション。ターゲット企業へのアプローチからクロージングまでを担当。スピード感ある営業活動が求められる。
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②採用することで解決したい課題
toB向けの新規AI関連プロダクトをローンチする。競合がまだ少ない今のうちに市場シェアを確保したいが、社内には新規営業の経験者がほとんどいない。既存営業メンバーの転用も難しいため、外部から新規開拓経験者を採用し営業体制を整える必要がある。
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③どういう候補者が考えられるか?
新規法人営業の経験者。早急に拡販したいこともあり、1日の活動量が多くなる想定のため若手人材が望ましい。IT知見は入社後のキャッチアップで対応可能なので不問。
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④考えられる必須要件と歓迎要件は?
◾️必須要件
【経験職種】法人営業、新規開拓営業
【年齢】25〜29歳
【勤務地】東京都
◾️歓迎要件
・IT業界経験者
・IT知見がある
・法人営業における何らかの実績がある
・新規事業にかかわった経験がある
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⑤ターゲット像
・経験職種:法人営業
・営業種別:新規開拓
・年齢:25〜29歳
・勤務地:東京都
・最終ログイン:1日以内
このように「企業の課題→採用目的→ターゲット像」という流れに即して設計することで「必須条件・歓迎条件」が明確になり、自ずと検索条件に入れるべきキーワードや項目が見えてくるでしょう。
ピンポイント検索から段階的に緩和する方法
ターゲット像が明確になったら、まずはその人物にピンポイントでヒットする検索条件を設定しましょう。経験職種や業種、スキル、勤務地、年収、最終ログイン日など、考え得る限りの条件を具体的に盛り込んで検索をかけます。このとき、重要なのは検索結果のヒット数を確認しながら条件を調整していくことです。調整がうまくできないと、候補者の母集団形成が困難になるだけでなく、そもそも求める条件に完全に合致する人材が市場に少ないという現実が見えてくることもあります。
ここでのポイントは、最初は求める条件からスタートし、該当者が少なければ優先度の低い条件から順に緩めていくことです。このとき、絶対に譲れない核となる条件(必須条件)は維持しつつ、副次的な条件を柔軟に調整することで、検索結果の精度と候補者の数とのバランスを保ちながら求める人材を探すことができます。
では、前述の章で明確になったターゲット像を例に見ていきましょう!
採用ポジション「新規事業の立ち上げを担う法人営業(勤務地:東京)」
【ターゲット像】(検索開始時点で想定する人物イメージ)
・経験職種:法人営業
・営業種別:新規開拓
・年齢:25〜29歳
・勤務地:東京都
・最終ログイン:1日以内
25歳~29歳の若手。法人営業の経験を3年以上有し、新規開拓において成果を残してきた実績がある。スピード感ある環境を好み、未知の領域でも学習意欲が高いタイプ。
これらの条件で候補者が十分に抽出できない場合、次のように「歓迎条件」や「許容条件」を整理しながら、優先度の低い条件から順に緩和していきます。
まず、法人営業経験や新規開拓経験といった「業務上外せないスキル・経験」は、採用目的に直結するため最終段階まで必須条件として維持します。一方で、年齢や勤務地、業界経験といった要素は、採用市場の状況や候補者の属性に応じて柔軟に調整していきます。
例えば、当初は若手(25〜29歳)を想定していたとしても、「活動量よりも確実に成果を出せる人材が欲しい」という視点に立てば、30代まで対象を広げることが合理的です。同様に、IT業界経験を歓迎条件としていた場合でも、実際には入社後のキャッチアップが可能であれば、他業界出身者も視野に入れるとよいでしょう。
さらに、候補者のログイン状況やキーワード設定も検索精度に影響します。ログイン日が新しい候補者ほど返信率が高い傾向があるため、まずはアクティブ層を優先し、それでも母集団が不足する場合に段階的に対象を広げていくと効果的です。
このように、「譲れない条件」と「緩和できる条件」を明確にし、段階を踏んで調整することで、採用の課題にフィットする人材に効率的にアプローチできる検索設計が可能になります。
必須条件が複数ある場合の検索テクニック
必須条件が複数ある場合、すべてを一度にAND検索で満たそうとすると該当者が極端に少なくなることがあります。そのため、複数の条件は優先順位を付けて組み合わせる工夫が必要です。
例えば「英語力かつプロジェクト管理経験かつ特定業界経験」すべて必須だと、すべてを満たす候補者は希少でしょう。この場合、まず最も重視する条件(例えば「プロジェクト管理経験」)を中心に据えて検索し、その他の条件はフリーキーワードやOR検索で広く拾います。一度にANDで絞り込むのではなく、いくつかの検索パターンに分けて候補者を探す戦略です。
フリーキーワード検索の活用法
フリーワード検索の活用も強力な武器になります。職務経歴書内の記述から候補者を探せるフリーキーワード機能があれば、職種名だけでなく関連するスキルやツール名、業界用語などでも検索してみましょう。
例えばエンジニア職なら「Java」「Python」「クラウド」、営業職なら「新規開拓」「〇〇業界向け」など、職務内容に紐づく文言を入れることで思わぬ人材が見つかることがあります。また表記ゆれへの対策も有効です。漢字・カナ表記や略語の違いで検索漏れしないよう、部分一致のキーワードを使う手もあります。
例)エンジニアリングマネージャーを探したい場合
「エンジニアリングマネ」まで入力して「マネジャー」「マネージャー」の両方をヒットさせる
このように複数の条件やキーワードを組み合わせ、網を広く張りながらも重要条件は逃さない検索テクニックを駆使しましょう。
スカウト検索条件の見直しで採用効率を改善しませんか?
株式会社ねこのてでは、多くの企業様からスカウトメール運用のご依頼をいただいており、候補者の絞り込みからスカウト配信まで一貫してサポートしています。採用活動における負担を軽減しながら、返信率・採用成功率の向上をお手伝いいたします。
「検索条件を見直したい」「スカウトメールの反応率を改善したい」などのお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
スカウト検索機能で成果を上げるには、単に闇雲に検索するのではなく、検索条件の設定力を磨くことが鍵です。自社が求める人材像を明確にし、それに沿って検索条件を組み立て、状況に応じて柔軟に調整することで、精度の高いスカウトが可能になります。これらのポイントを押さえれば、膨大な候補者データベースからも理想的な人材を効率よく発見し、結果として応募率・採用成功率の向上につながるでしょう。